10月25日 17:00-18:30 「宇宙・海〜フロンティア研究の最前線〜」 座長:今井 良二(室蘭工業大学)
17:00-17:30
「人類が初めて見たブラックホール」
国立天文台 本間希樹 先生 (オンライン講演)
概要:国際プロジェクトEHT(Event Horizon Telescope)が撮影したブラックホールの写真について、その科学的意義や観測方法などについて解説します。
17:30-18:00
「地域連携による石垣島天文台の運用について」
石垣島天文台 花山秀和 先生
概要:沖縄県の石垣島は日本の西南に位置し、国内で最も多くの星が見える地域にある。石垣島の星空には(1)全天で21個ある1等星がすべて見える、(2)大気が安定していて 星像がシャープに見える、(3)街明かりが少なく天の川が見える、といった特徴がある。このような地理的・大気的な特徴を活かし、国立天文台は天文学の研究・教育普及活動を行うことを目的として、石垣島天文台を設置した。
石垣島天文台は自然科学研究機構 国立天文台、石垣市、石垣市教育委員会、NPO法人八重山星の会、沖縄県立石垣青少年の家、琉球大学の6者の連携によって運営されるユニークな天文台である。九州沖縄で最大となる口径105cmむりかぶし望遠鏡による太陽系天体などの観測研究が推進される一方、教育普及活動として施設公開や団体見学が実施され、これまで15万人以上の見学者が訪れている。毎年夏には琉球大学の学生向けに「観測実習」が開催されてきた。
本講演では石垣島の星空とともに、地域連携により運用される施設の活動と成果について概要を説明する。
18:00-18:30
「魚類研究のすゝめ-深海からサンゴ礁まで-」
琉球大学理学部 小枝圭太 先生
我が国は国土の12倍もの領海と排他的経済水域に囲まれ、さまざまな形で水産資源を利用してきた。
魚類は海洋生態系を構成する主要な分類群であり、国内においては約4500種が分布している。本講演では、現在、行われている魚類を対象としたフィールド調査の実例を紹介しつつ、サンゴ礁から深海にいたる幅広い環境から得られた知見について報告する。