【募集】2024年度の宇宙環境利用専門委員会フロントローディング研究

1.募集目的
宇宙科学研究所(ISAS)の宇宙環境利用専門委員会が対象とし、微小重力科学及び宇宙生命科学領域(注1)における『小規模計画』(注2)、「きぼう」利用フラグシップミッション(注3)等、具体的な宇宙実験提案につながるフロントローディング研究を募集します。この公募では航空機のパラボリックフライトによる微小重力実験施設等の利用も含めた支援を行います。また、これらには海外の研究機関との共同研究なども含みます。
(注1) ヒトを対象とする研究開発については ISAS では審議出来ないので、今回の募集対象外とします。
(注2) http://www.isas.jaxa.jp/researchers/application/small-scale/
(注3) https://humans-in-space.jaxa.jp/kibouser/subject/invitation/flagship/

2.募集内容
宇宙環境を利用した科学実験を実施するためには、通常の実験準備を超えた技術や予備実験が必要となります。そのためには、国内外の落下塔、航空機、観測ロケット等の微小重力実験施設を使用することもあり、これらを科研費等の研究費で獲得することは困難です。また、大きな予算を必要とする地上研究や装置開発が必要な場合もあります。ISAS ではこれらを支援するために、広くフロントローディング研究を募集します。なお、海外の研究機関との共同研究も受け付けます。
従来、ISAS では航空機によるパラボリックフライト実験の機会を提供してきましたが、多様化する微小重力実験施設の種類や機会に柔軟に対応できるようにするため、これからはISAS 主催の航空機によるパラボリックフライト実験の機会の提供は行いません。各施設の契約等は各申請者で行っていただくことになります。これらをご理解の上、ご応募下さい。
また、研究実施期間を十分に確保するため、募集時期を前倒しして総予算を見込みの金額で審査を行います。したがって、例年通りの予算が配分されない可能性もあるので、あらかじめご了承下さい。

3.応募資格
提案者は宇宙環境利用専門委員会のコミュニティメンバーであることが必要です。コミュニティメンバー以外の方は登録申請をして下さい。登録申請方法など不明な点は、宇宙環境利用専門委員会事務局:KOUBO-ISAS@ml.isas.jaxa.jp までお問い合わせ下さい。また、提案者は日本の研究機関に所属し、そこでJAXA の研究費を受け入れられることが必要です。

4.応募方法
募集対象は、3 年以内で具体的な宇宙実験提案につながるフロントローディング研究とします。また、採否は単年度ごとに審査して決めます。必要な費用として、微小重力実験施設を使用する場合は、施設使用に関連する費用(A)とそれ以外の費用(B)に分けて記載して下さい。なお、微小重力実験施設を使用しない場合は、(B)のみを記載して下さい。
(A) 微小重力実験施設の使用料とそれに関わる設備備品費、消耗品費、旅費、輸送費
(B) 設備備品費、消耗品費、旅費など
これらを書式1により計上して下さい。これまでのフロントローディング研究採択テーマ、アドバイザーの情報など、公募申請に際して必要な情報を提供しますので、下記アドレスをご参照下さい。
https://www.isas.jaxa.jp/home/rikou/kankyoriyo/member/proposals/2024/fl/

5.応募要領
5.1 募集締め切り 2024 年3 月14 日 (木) 正午 必着
5.2 書類提出先等
提出先、問い合わせ先: 宇宙環境利用専門委員会事務局:KOUBO-ISAS@ml.isas.jaxa.jp
書類提出方法: 書式1を電子メールに添付して提出して下さい。
(提出後、3日勤務日以内に受領メールが届かない場合は、お問い合わせください。)
5.3 審査基準  以下の視点を踏まえて総合的な審査を行います。
(1) 研究の背景と目的
(2) 目標とする宇宙ミッション提案とその実現性
(3) ミッション提案に向けて解決すべき課題と解決方法の妥当性
(4) 研究チーム構成
(5) 予算実施計画(最長3 年間)
(6) 進捗状況(継続課題の場合)
書類審査後、2024 年3 月28 日 (木) 午前に、ヒアリングを行う場合があります。また、採択された研究チームは、ISAS 主催の宇宙環境利用シンポジウム(2025 年1 月21 日午後開催予定)にて実験の成果を発表するとともに、成果報告書を提出して頂きます。
5.4 共同研究契約に基づく本公募実験の実施について
(1) 採択テーマ提案者がJAXA 以外の組織に所属している場合は、原則として共同研究契約を締結します。このためISAS 教育職々員(常勤者に限る)を1名以上共同研究者に加えて下さい。その際、事前に当該職員の内諾を得て下さい。なお、JAXA 職員が事務処理等を代行する場合には、共同研究契約あるいはその他の契約を締結しない場合があります。
(2) 共同研究契約について、共同研究契約書は原則としてJAXA の様式を使用することとします。
(3) JAXA と共同研究契約を締結するためには次のいずれかの要件を満足する必要があります。
(a) 前年度までに科学研究費助成事業に採択された実績があること。
(b) 省庁統一参加資格を有していること。
(c) 上記(a)、(b)に拠り難い場合はJAXA が資格審査を行います。資格審査には、所属機関の沿革、組織図、活動実績、所在地、財務諸表類等の情報の確認及び法人税、消費税、地方消費税について未納税額がないことの確認等が含まれます。
(4) 提案者がJAXA 以外の組織に所属する非常勤職 (客員教授等) の場合には、所属組織の都合により共同研究契約を締結できない場合がありますのでご注意下さい。詳しくは所属組織にご確認下さい。
(5) 提案者がJAXA 以外の組織に所属する場合は、提案者は所属する組織の共同研究契約担当者に研究費を申請すること (共同研究契約を締結する可能性のあること) の事前了解を得ておいて下さい。また、共同研究契約担当者の所属・氏名・連絡先電話・FAX・e-mail を提案書に記載して下さい。
(6) JAXA で確保される予算は直接経費のみの研究費となっています。共同研究は、JAXA の事業の一環として実施する研究であり、提案者が所属する組織の協力無くして成り立たない事業です。共同研究においては、間接経費がしばしば必要とされることは認識していますが、社会的要請が強く、成果が公益性の増進に著しく寄与すると期待される事業ですので、JAXAの限られた予算の中でより良い成果を得るために、提案者は所属する組織の担当部門と間接経費の免除について予め協議願います。やむを得ず間接経費が必要である場合は、直接経費の10%を限度として提案者が所属する組織が定めることとします。
(7) 共同研究契約に拠り難い場合は、その旨ご連絡下さい。

6.その他
(1) 提案者その他の方々の所属、連絡先等の情報については、個人情報の保護に関する法律の趣旨に則るJAXA が定める規定に従って適切に管理・保管・廃棄等を行います。
(2) 実験実施に際しては、JAXA 規程、安全管理等の取決めを遵守していただきます。
(3) 大学共同利用システムによる宇宙科学研究実施細則第6 条により、大学院生が参加する場合は「学生教育研究災害傷害保険(学研災)及び付帯賠償責任保険」に加入することが義務づけられています。加入を証明する書類を提出していただきます。

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